ある再帰的関数 \(f\) があって,任意の文 \(\varphi\) について,\(T \vdash \varphi\) ならば \(f(\varphi)\) 以下に \(T\) における \(\varphi\) の証明があると仮定する. このとき与えられた文 \(\varphi\) に対して \(f(\varphi)\) を計算し,\(f(\varphi)\) 以下の各 \(k\) が \(T\) における \(\varphi\) の証明かどうかをチェックする. もしその中に \(T\) における \(\varphi\) の証明があれば \(T \vdash \varphi\) であり,なければ \(T \nvdash \varphi\) である. したがって \(T\) は決定可能であり,\({\sf Q}\) が本質的決定不可能(Theorem 1.2)であることに反する. つまり各再帰的関数 \(f\) に対してある文 \(\varphi\) があって,\(T \vdash \varphi\) であり,かつ \(f(\varphi)\) 未満に \(T\) における \(\varphi\) の証明はない.