Chapter 1 Theorem 4(a) より,\(\Delta^T_n\) でない \(\Sigma_n\) 文 \(\sigma\) がとれる. \(X_0, X_1\) を recursively inseparable な r.e. 集合とし,\(X_i = \{k : \exists m\ T \vdash \rho_i(k, m)\}\) (\(i = 0, 1\)) となる PR 論理式 \(\rho_0\), \(\rho_1\) をとる.
とし,
とする.
\(k \in X_0\) とすると,\(X_0\) と \(X_1\) は disjoint なので \(k \notin X_1\) である. したがって \(\rho_0, \rho_1\) の取り方より \(T \vdash \exists y(\rho_0(k, y) \land \forall z \leq y \neg \rho_1(k, z))\) つまり \(T \vdash \eta(k)\) となる. よって \(\eta(k)\) は明らかに \(\Delta^T_n\) なので \(k \in Y\) である. 以上で \(X_0 \subseteq Y\) がいえた.
また \(k \in X_1\) とすると \(k \notin X_0\) であり,
となる. つまり \(\eta(x)\) の定め方より \(T \vdash \eta(k) \leftrightarrow \sigma\) が成り立つ. \(\sigma\) は \(\Delta^T_n\) でないため \(\eta(k)\) も \(\Delta^T_n\) でない. つまり \(k \notin Y\) である. 以上より \(X_1 \cap Y = \emptyset\) が示せた.
いま \(\Delta^T_n\) が recursive であると仮定すると \(Y\) も recursive となるために \(X_0, X_1\) の recursively inseparability に反する. したがって \(\Delta^T_n\) は recursive ではない.